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2013年8月16日
戦後の我が社②
親父はこの時のことを懐かしそうにある種楽しげに話してくれます。私は子供のころからこの頃の苦労話をよく聞かされたものです。
本当に加工する小麦がなくて収入がなかったころ、親父はある秘策にでます。
工場の倉庫を見回したところ、目に飛び込んできたのは小麦の皮部分すなわち私たちがフスマと呼んでる部分です。そのフスマをよく観ると、わずかに小麦粉がついていたのです。これをもう一度臼で挽けば粉がとれるのではないかと思いついたわけです。
それにしても我が親父ながらせこいというか、たくましいというか、しぶといというか。ちょっと感心しますよね。