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2012年10月15日

ついに100%加水の食パンができた(その3)

20年位前の夏の終わり、当時我が社の製パン技術者の先生と2人でこのパンの開発に着手しました。製粉の工場には私が思う小麦粉を試験的に作ってもらいました。水分を小麦粉にたくさん含ませるということは、より多くの水を抱くことのできる小麦粉を作らなければなりません。小麦の種類と一つ一つの小麦の部位を分析しそれに適した箇所の選定、小麦の挽き方の工夫などあらゆる面から検討を加えました。

 第一回目のテストで以外な結果を生みます。まぐれ当たりというか出会いがしらというか一回目の製パンテストが大成功を収めます。実に90%以上の加水をすることができたのです。そのパン味や食感は今でも忘れることができませんが、最高もできあがりでした。パンを上から押しつぶしてもスプリングのバネのように復元します。こうした現象から当時出始めた形状記憶シャツを文字って形状記憶パンと呼ばれたりしました。

 しかしこれが苦難の道の第一歩であることをこのとき私は知る由もありませんでした。