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2014年7月14日
小麦勉強会の報告(営業N)
カナダ産小麦について
2013年度のカナダ産の小麦は予想外の大豊作でした。
しかし価格が下がらない。
これには理由があります。
1.大寒波
日本国内の物流は自動車と内航船に依存していますが、カナダ国内の物流は鉄道に大きく依存しております。これは国土が広いためです。
貨車に乗せられた貨物は険しいロッキー山脈を越えて、輸出港まで運ばれるのですが、大寒波に襲われ、物流に大きな影響をあたえたのです。
通常100両程の貨物を1度に運ぶのですが、寒波の影響で50両、さらにスピードが出せないという状況が続きました。
貨車を半分にした理由は、運転席から貨車に空気を送ってブレーキをかけますが、100両では寒さで凍りブレーキが利かなくなるからだそうです。
豊作にも関わらず、
寒波の影響で思うように港に運べない
↓
さらに港ではその貨車を待つ船が多い。(2か月待ち)
滞船料がかかる。
↓
小麦の価格に影響する
ということになりました。
2.Revenue Capの課題
Revenue Capとは売上上限制度のことで、農家の保護のために設けられておりました。
こちらについては今年の大豊作の影響で、
3月7日に連邦政府より鉄道会社に対し、
① 穀物輸送に対し毎週各社5,500両の貨物輸送を課す。
② ①が出来ない場合は$100,000/日の罰金を課す。と発表。
この規制により、滞船は解消に向かい現在は3週間ほどになっています。